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 今回はタイで出会った素敵に面白い旅人達のお話。いつものように古い話が中心です。
 



『パタヤからトラートに行くためバスに乗ったが、着いた所はコラート(ナコンラチャシマ)だった』

 2007年にトラートの街で出会った男性。彼は前の年もトラート行きを目論み、次いでカンボジアに入ろうとしたが、上記の件で駄目になったとのこと(旅程が詰まっていたらしい)。パタヤとコラートを結ぶバスがあることにも驚いたが、似た感じの経験が僕にもある。

 初めてバンコクに行った1986年にビザを取りにインド大使館に行った時の事。トゥクトゥクを停めて、「インディアンエンバシー!」と何度も告げたが、着いた所はアンバサダーホテルだった。
 

 
『別れ際に二千円くれた』

 80年代末期の話。タイが初めてという男性とバンコクで出会い、置屋やゴーゴーバーに誘って一緒に遊んだが、別れる際にありがとうございますと、彼が二千円を差し出した。案内して貰ったお礼のつもりだったと思うが、後にも先にも旅行者から現金を貰ったのは初めてだった(普通はありませんよね)。

 次いで彼が言った台詞を今でも憶えている。「これからは一人で生きていきます」


「Air condition or non air condition ? 」「スリープ!」

 90年代の初め頃。ホァランポーン駅の予約オフィスで切符を購入していた時、隣のカウンターには合わせた掌を枕の形にし、首を傾げながら、「すりーぷ! すりーぷ!」と何度も叫ぶ男性がいた。

 これは通じたようで、次いで係員が上記の台詞を言ったが、男性はスリープを繰り返すばかりだった。さすがに堪りかねて、「エアコン付きかどうか訊いてるんですよ」と僕が言うと、こちらを向いた焦った顔の男性から、「ああそうねー。どっちがいいねー」と聞き返され、吃驚した記憶がある(九州の人か?)。

 この間、係員は笑いっぱなしだった。


『広報活動?』

 これも90年代の初め頃。チェンライのツーリストイン(まだ旧館しかなかった頃。日本人の主人もいませんでした)の前庭で、例によって日本人達と駄弁っていると、大きなショルダーバックを抱えた二十代と目される細面の男性が、忍者のようにササっと敷地内を通り過ぎた。

 その時は気にならなかったが、あとで共有スペースに行ってみると、幸福の科学の本が十冊くらい本棚に置いてあった。

 これまではなかったはず。


『レモングラスは硬くて渋い』

 あんまり人のことばかり言うのもアレなので、自分の事も少し。

 トムヤムクンは好きな料理のひとつだが、初めの頃は要領が分からず、蕗のように見えたレモングラスと、メンコのように切られた生姜をそのまま食べようとしていた。やがて誤りに気づいたが、木の皮のような食感を数年間味わっていたわけだ。根っからの貧乏性ですね。


『どこでもバンク』

 90年代の半ば頃にチェンマイのドイステープで日本人の団体に遭遇した。ここは小山にある寺院群といっていい。やがて中年のご婦人が添乗員に向かって、「○○さん、両替できる所ある?」と訊いた。

「こんな所で出来るわけないだろ。これだからツアー客は・・・」と思いながら見ていたが、すぐそばに堅牢なワゴン車で営業している銀行があって吃驚した。タイツーリズムの執念を感じましたね。


『たぶん隠れたベストセラー』

 同じ頃にコタオという島で、知り合った女性旅行者と本を交換することになった。互いに不要になった本を数冊バンガローのテラスに並べたが、うっかりフランス書院文庫が混じってたのに気づき、適当に言い訳しながら焦って下げた記憶がある。ハードカバーが外されていたのでばれなかったと思うが。

 しかしタイに限らず海外の古本屋では、なぜかフランス書院をよく見かけた(背表紙が青一色なのですぐ分かる)。
 



 旅人ネタは尽きないが、このまま旅を続けたとしても、少なくとも日本人に関してはネタは生まれ難いような気がする。2000年代に入って何度か旅に出たが、理由は分からないが、出会う日本人バックパッカーの数が極端に減っているのだ。それほど辺鄙な場所に行ったわけではないが、2008年の例(期間は二ヶ月。但し雨季)でいうと、カンボジア一人(キャピトルホテルの近く。但し遠くから見ただけで確証なし)、ベトナム二人(フエのビンジュンホテル)、ラオス一人(ルアンパバンのプーシーで擦れ違いざまに、「こんにちは」と挨拶した)、タイ零人(元々人気のないノンカイと、旅行者と在住者の見分けがつき難いチェンマイはともかく、スコタイとカオサンで全く見かけなかったのが不思議でならない。気づかなかっただけか?)といった感じだった。

「どこでも日本人」が当たり前だった、僕がバックパッカーに狂っていた90年代のことを思うと、隔世の感という気がしますね。

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