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 先日例の、「タイ洪水」で揺れるバンコクに駐在している知人からメールがあったが、経験者にしか語れない内容に度肝を抜かれた。出勤風景について、何でも腰まで水に浸かりながら幹線道路まで歩き、舟に乗せて貰ったり何度もヒッチハイクをして会社に辿り着いたとか。

 映像や画像が無いにもかかわらず、一般の報道より遥かに現場が伝わってくる。「旅人の沈没地そのものが沈没した」などとアホなことを考えながらニュースを見ていたが、現場の大変さを初めて実感することが出来た。



 話は全く変わって、ようやくビルミャンマーごっこから脱出した今回は、旅先で見聞したさまざまな御高説を紹介する。長旅は基本的に暇なので、こういう話題で盛り上がることは珍しくなかった。まさかと思うが、みんな嘘だった?


『地面を掘ると直ぐ地下水が出てくるので、バンコクには地下鉄を造れない』

 メールを見て、たった今思い出した。80年代後半にバンコクで出会った旅行者が、絶望的な交通渋滞を前に、「したり顔」で言った。彼も読んだか聞いたかしたのだろう、もとより彼に罪はない。

 洪水は別として、現在のバンコクに地下鉄が運行されているのは周知の事実。


『クメール語は五進法なので、カンボジア人は計算が苦手である』

 最近は聞かないが、このクメール語五進法説は、僕がカンボジアにいた90年代の中頃は盛んに言われていた。僕自身も大学教授か何かが書いた本で読んだ記憶がある(正確には五進法を含む十進法のようです)。

 でも数字の構造はフランス語と似てますよね? フランス人も計算が苦手なんだろうか(確か誰かがそう言って問題になったような)。


『 中国語には濁音がない』

 これは旅先というより、80年代中頃に出版されたガイドブックの会話集に書いてあった。結論から言えば、あまりに誤解を招きやすい表現というよりほかない。
 
 これを目にした二三年後に初めて中国に行ったが、よくもまあ濁音がないなんて書けたものだと驚き呆れた。これを書いた作者は、中国語もしくは濁音の定義で勝負するしかない。


 御高説ではないが、人のことばかり言うのもアレなので、旅先で思いついた自説も少し。言うまでもなく確証も出典もなし。


『 パンパンの語源は後背位である』

 いきなり僕の世界ですね。最近は置屋の激減に伴いめっきり耳にしなくなったが、タイ語で性行為の隠語にパンパンというのがあった。どう考えても擬態語ではないかということで(この先は内容がアレなので、自信のない方は読まない方がいいです)。

 性行為で発生する音として、喘ぎやベッドの軋みが思い浮かぶが、パンパンという音からしてこれしかない。ここから、「タイ人は後背位がお好き」という論を導き出すのは無理ですかね。


『ジキジキの語源は寝床の軋み音である』

 続きます。今でも言っているのかは知らないが、こちらも性行為の隠語。僕が確認した限り、東はインドネシアのバリ島からスリランカとインドを経て、西はケニアのナイロビで聞くことが出来た。中東では聞いたことないが、風俗遊びが出来る雰囲気がなかったことと関係しているかもしれず、言葉の存在そのものは不明。

 筵でも板でもマットレスでもいいが、やはり寝床の振動からヒントを得た擬態語でしょう、ジキジキは。発祥がインドかは分からないが、言葉が伝播したのはインド人に依るところが少なくないような気がする。これと、「海のシルクロード」を結びつけるのは無理ですかね。


そのほか旅人だった頃に発見した説を、簡単な理由を添えて並べると


『 電卓を使い勝手が悪いと考えているアラブ人は少なくない』

 数字が左から出るから(アラビア語は右から書く)。


『日本語の自分を表す、「わし」の語源は、漢語の我是(woshi)である』

 意味と発音が似てるから。


『日本語の了解を表す、「がってんだ」の語源は、英語の「gotten that」である』

 意味と発音が似てるから。意味と発音が似ていると、ついどちらかを語源と捉えたくなる。


 だんだん冗漫になって来ましたね。暇に任せて昔はよく考えたものだ。自説も他説も信憑性などどうでもよいが、これはこれで面白いので、シリーズ化しようと思う。
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