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 英語の俗語で、” chicken ”というと真っ先に思い浮かぶのが、「弱虫、臆病」といった意味である。前回触れたオンラインチェスのチャットでの常套罵り文句ともいうべきもので、僕も何度か言われたことがあった。大抵はクィーンの交換を渋ったり長考した時で、別に勝負から逃げていたわけではなかったが、相手からはそう映ったのだろう。
 
 しかし売春婦を指す隠語としての、” chicken ”は聞いたことがない。もっとも売春婦ではないが、少し調べてみると、” chicken ”には、「雛 雛鳥」といった意味があり(初めて知った)、そこから転じたのか、

『She is no (spring) chicken. 彼女は(もう)子供じゃない 《若くない, いい年だ》.』(エキサイト辞書)

という例文を見つけることが出来た。確かに最近ではあまり言わないが、日本語でも若手新入社員などを指して、「ひよこ」と言うことがあり、それと似た発想なのだろう。
 
『Older, less attractive girls will find themselves working in the one woman brothels as "phoenixes" (鳳), a term derived from the similarity of the Chinese word for prostitute to that of chicken (雞).』(Prostitution in Hong Kong/Wikipedia)
 
 どうやらこの辺りですね。英語が駄目ならあれしかないと探ってみたが、やはり漢語から来たようだ。因みにタイ語でも鶏(gai)が売春婦を現すそうだが(初めて知った)、これも漢語から来たような気がする。
 
 問題は中国ではなくカンボジアのあの場所がそう呼ばれるようになった経緯だが、これには東南アジアの管理売春の多くが中国人によるものとか、その中国人の経営者と客として訪れた白人がたまたま交わした会話で、「鶏イコール売春婦」というのが話題に出て、それを面白がった白人が流布したとか想像が広がる。そして、そもそも鶏がなぜ売春婦なのかと疑問がいくらでも湧いてくるが、もう切りがないので止めとく。
 
 尚、” Chicken farm “の” farm “について、隠語というか精神病院に対する蔑称として、” Funny farm “というのがあるが、これはまた別の話。



  旅立つ前に調べた情報で、チキンファームの存在そのものは知っていた。ついでに言えば地図上の位置とか、「おおよその相場」も調べてはいた。90年代に遊び過ぎた為か、とっくに置屋関係には興味を失っていたが、そうは言っても知った以上は行きたくなるのが哀しい性である。「どうせ勃たなくなるのだから、せめて勃つうちに・・・」というのは真面目な話で、着いた初日の午後に早速行ってみた。
 
 英語とは無縁の暮らしをしていると思われるバイタク青年にも、「チキンビレッジ」は一発で通じた。「ジェントルマン」は知らなくても、「レディー」は分かるタイのトゥクトゥク親父みたいなものだろうか。にやけた青年が提示した料金は、往復で20バーツだった。外国人料金としても、片道4キロくらいの距離的にはこんなものだろう。意外に安いかなとも思ったが、何某かのマージンが発生するのも常識といえば常識。部屋を安く提供し、附属するレストランでの食事で利鞘を上げる、タイのビーチバンガローみたいなものか(もちろん一部ですよ)。
 
 景色を楽しみながら歩いていくのも一興かなと思ったが、これは止めといた。地雷を踏むことはないにしても、強盗の可能性はなくはない。「タクシー代をケチって郊外にある売春宿に歩いて行く途中に襲われた・・・」なんてことになったら目も当てられないので、ここは素直に青年の後ろに跨った。
 
img440.jpg
Krong Koh Kong/Cambodia 2007
 
 そのためだけに建てられたのか、元からあった民家が時代の流れで変貌したのかは知らないが、幅の広い赤土の両脇に高床の木造家屋が並ぶさまは、ありふれた東南アジアの村の光景そのものだった。僅かに違いがあるとすれば、家々の前で所在無げに過ごす女性達の出で立ちがドレスや短めのスカートを着用するなど、いくぶん洋装がかっていたことだ。分かる人にしか分からないが、昔チェンライにあった空港(飛行場ではありません)から、コンクリートとアスファルトを取っ払ったらこうなると思ってもらえばいい。一言で言えば、閑散。
 
 にやけたバイタク青年が提示した料金は、ショートで300バーツだった。これにマージンが含まれていることは間違いないと思ったが、風俗価格高騰が続くタイの基準からすれば、かなり安いといえた。もうとっくにそんな時代は終わったと思っていたが、幻の国は未だ健在だったわけだ。
 
 身長が150センチくらいの清楚な感じの女性を選び(誤解のないように断っておきますが、児童買春ではありませんよ)、梯子みたいな階段を伝って個室に入った。木肌の壁に貼られたピンナップや、変に柄が入っている置き鏡の傍に並ぶシャンプー類など生活空間丸出しの部屋で、嘗て80年代後半に足繁く通ったタイの地方置屋を思い出し、感慨深いものがあった。地域先進国タイと、タイと同じ轍を踏むカンボジアの差は、ざっと20年だろうか。
 
 少し意外だったのは(元々下品な文章ですが、この先は下品さが増します)、頼みもしないのにフェラチオが含まれていたことだ。これがスタンダードなのかたまたまなのかは分からないが、お得感が増したのは言うまでもない。というのも内容によって料金に変動が出るのは、国や地域に関係なく風俗の世界では珍しくないからだ。
 
 今でもあるのかは知らないが、嘗てチェンマイに主婦の館とか呼ばれるニマンヘミンという置屋地区?があった。で、主婦と称する20代後半の女性にお相手してもらったのだが、個室に入るや否や、「スモークマイ?」と訊いてきた。「それはもう・・・」という感じで鼻の下を伸ばしたが、「じゃあ500バーツ」と初めに了承した金額に200バーツ上乗せされ、うっとなった記憶がある。また2005年に陽朔(ヤンシュオ)の按摩店に行った時も、「私は口でするから・・・」と身振り手振りで言われ鼻の下を伸ばしたが、「じゃあ500元」と初めに了承した140元の三倍以上の金額を言われ、断固値切った記憶がある。
 
 もっとも90年代中頃に遊んだプノンペンの風俗店では、口技そのものはスタンダードだった。これも日本人が教えたとか色々と囁かれていたが、結局のところ店の指針と女性の意思によるのだろう。後の話になるが、チキンファームでも、「ニャムニャム」はしないという女性もいた。
 
 まだ終わりそうにないので、ココンの話は続きます。

c44a3b27.jpeg
Krong Koh Kong/Cambodia 2007


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